足腰の衰え

 思えばここ数年、我が家の老犬の足腰の衰えは散歩のたびに感じていた。
 それでも、22年春まではまだ元気に歩いていた。しかしこの夏の酷暑続きでかなり参っているようだった。散歩に連れ出す私も参っていた。午前のジム通い以外はクーラーを効かせた居間で老犬と共にテレビを見る毎日が続いた。静岡の旧友に「クーラー漬けの毎日だ」と愚痴のメールをしたこともあった。朝はともかく、夕方は温度が下がらず散歩に行く意思もなえるほどだった。勢い老犬との散歩の距離は少なくなってた。
酷暑は9月に入っても続いた。静岡の友人から10月に入って気候が良くなったら会う機会を作ろうとメールが戻ってきた。でもその頃になると老犬の左足はかなりまいっていたた。保存した動物病院の投薬袋をみると、最初に登院したのは10月7日であった。肝機能向上と足腰に効くサプリを調剤してもらいその日は帰ってきた。「餌はとってる?」が先生の質問で、食欲が萎えると良くないようだ。その後は約1週間間隔での通院が始まった。家では眠っている時間が多くなった。肝臓強化の薬の副作用でウンチが軟らかくなりその始末には閉口した。できれば避けられないものかを先生と相談することにした。
 この頃から連れ合いと交代での介護が始まった。寝ていても小用のときは行動でサインを出していた。
 サインの差は無いが前後の間隔からからウンチ・シッコ・えさのサインではと読み取れ、大抵当たっていた。何にも無いこともしばしばあったが、外の空気に触れたいサインだと思って時々連れ出した。
 昼前の行動も老犬の介護を考え、早めに切り上げて帰宅した。しかし連れ合いは1時間の体操にうん時間を費やし帰っても介護は殆どこちらへおはちが回ってきた。体の保持が大変だと云う理由で。
 看護に疲れると時々浜松の孫の所へ逃げ出すこともあった。帰ると再び介護生活が待っていた。
 日が経つにつれ体力の衰えがめだち動きも緩慢に成って来たが、それでも気丈に生活していた。