友を送る

 ’11年5月24日、高校のクラス会が長良川畔の宿で開かれた。3年毎に開かれていたが指名された幹事がもっと早くと、1年後に企画。やはり参加者は少なかったが和やかな2日となった。もしここで企画するなら鵜飼を見ながらと注文を出しておいたがそれは叶わなかった。
 あくる日企画があると思いきや・・・それぞれ忙しく朝そのまま解散となった。
 その折M君がこれから血液検査(精密検査)のため病院に行くと言い残し早々に出かけたことを鮮明に覚えている。
 その後ご無沙汰していたが8月18日、連れ合いの検診に付き添っていた時偶然内科待合室でM氏 と遭遇。血液検査の結果がどうもハッキリしないんだわ・・・と。奥様とお嬢さんの付き添いで診察を待っていたようだった。「同窓会の資料を君に受け取ってもらいたいけど。」とも。
 「次の幹事に引き継いだら・・・・。」と丁重にお断りしたことを今悔やんでいる。
 あけて1月28日、Ma氏から突然の電話を受けることに成る。「M氏が入院したんだわ。」今日行ってきたけど・・・意識はあったが口がきけないんで・・・「アイウエオ表で意思疎通を図ってきた。」と。「明日になれば話せると思うんで一度顔を見せてやってくれないか?」
 云われた通り翌日の午後病院に・・・病室へ向かう途中、先のMa氏に遭遇。思わしくないこと。親戚の諸氏が来ていて会えないかも。と聴いたが奥様に会おうと考え病室へ向かった。
 空気は極めて不調で幹事引継ぎどころの騒ぎではなかった。意識は。なく「今薬を入れたので再び眠りに入った。」とは奥様の言。
 また顔を見せますからと言い残してその場を後にした。
 
 その後気にはなっていたが雑用に追われて機会を得ず、ご近所の葬儀もあって3日ようやく病院へ。残念ながらあれから一度も意識が戻らないとの事。何か有ったら連絡をしていただけるよう名刺を渡して病院を後にした。
 その1週後の11日、10日の夜息を引き取ったとの訃報が。彼が今まで心にかけていてくれた同窓への連絡を今度は私が進めることとなった。元気な時の故人を思い起こしながら。