納経(2) 東大寺から興福寺へ

 唐招提寺を一巡してバス停に向かった。まだ時間はたっぷりある。一先ず奈良方面へ向かい春日大社までの道中にある寺院を巡ろうとマップをひも解いていたら東大寺興福寺が眼に入った。目標を東大寺に定めそのままバスの旅を続けた。東大寺バス停に降りるといきなり鹿の大群に襲われた。鹿せんべいを手に入れ1枚ずつ手渡し、そういえば昔鹿せんべいを後ろに隠したら
後からついてきた鹿に全部取られてしまった苦い経験を思い出した。
 同じてつを踏まないよう残りは鹿に届かないよう腕を上げて確保し一枚ずつ手渡していった。
顔を見ているとこの正月息を引き取った柴雑犬に似ていて・・・悲しみを覚えた。皆にやりたいが数に限りがありそれはかなわない。
 大仏殿も修学旅行の生徒でごった返していた。何回か来たことがあるので御朱印を頂き早々に引き上げた。 
 地図を便りに徒歩で興福寺へ。
それらしき地域にたどり着いたが駐車場だけで門の形跡が無い。駐車場の管理人に聞いてみるとこの地域一帯が興福寺だと。・・・大抵門があってそこで入場券を買い求め参拝するのだが・・・。夫々の処でそれをするのだと云う。とりあえず、五重の塔を手始めに各建物を巡ることとした。とりあえずは御朱印所を探しながら。南円堂周辺にそれを見つけお願いすることに。
「4種類有りますがどれにしましょうか?」ときた。そう云われても・・・とりあえずは世界遺産興福寺を選択、記帳をお願いした。後で見つけたのだが西国33番札所は南円堂とか・・・「これも記帳してもらえば良かった。」と思ったが後の祭りであった。
 興福寺を出てしばらく駅方面へ歩いたが、少々疲れが・・・・バス停を探すことに。だが細かい金がない。コンビニに飛び込み両替をお願いしたら・・・「両替はしないことに成っています。」と。なるほど・・・何か買わせる算段になっているのだ。仕方がない。連れ合いがお灸に使っているライターを買い入れた。