古傷が騒ぐ(4)

 古傷の状況をはっきり確認すべくM病院の門をたたいた。初診受付でアンケートに答え、紹介状を提出すると、急に愛想が良くなり、「紹介状のある人はカルテを準備してご案内します。」と。
 前の椅子に掛けて待っていてくださいとも、かなりの時間待っていても一向にお呼びでない。痺れを切らし催促すると順番にやってますからとかたずけられ・・・ついイライラが募る。
 やっと呼ばれたが何のことはない。椅子の所まで出てきて整形の外来の位置を示しただけ。案内するなどとんでもない。外来でも待たされるのだろうな? 準備してきた本を読んでいると・・・案外早く呼び出された。紹介状に何が書かれていたかは知らないが、若い医師の割には意外と呑み込みが早く、「小さい時の骨接ぎは意外とくるいが多く、40年後ぐらいから障害を感ずる人が多いんですよ。」と。
 しばらく形状を見て居たが「レントゲンで骨の状態を確認しましょう。」さすが連れ合い、健康オタクだけあって「レントゲン撮って異常を確認し、神経に触っていると云うだけ。」は当たっていた。
 カルテを持って2階レントゲン室へ。両手の肘をレントゲンで撮影するのだがこれが大変。何しろ右ひじは伸びないので思うように撮影が出来ない。2−3人のレントゲン技師?がてんやわんや。色々な方向から撮影しやっと差が出たらしい。
 右と正常な左手を対照的に示すことが撮影のポイントの様だ。出来上がったレントゲン画像を診察室へ。まだパソコン送信の体制は取られていないようだ。「2本ある骨の外側の関節付け根がやや外にはみ出してくっ付いていますね。」
 上手く嵌っていないのでは?と考えて居たが、一応は脱臼部分は元に戻っているようだった。複雑骨折?・・・圧迫骨折?・・・の問いには答えることなく小さい時の障害は打ち方によっては複雑だからと、おちゃを濁された。
 当初の「薬で対応する段階です。」に対応し薬を出してくれるの?の問いには「NO」 ジムでのマシン利用には「OK] つまり普通に生活すれば良いそうな。異常なら肉が落ち痛みが増すとか?
 あなたの症状は「うんと遅い発症(70年後)で筋肉も落ちていないから大丈夫。」だそうだ。
 「これ以上の異常が見られるようになったら予約を入れて来院してください。」だと。